Page Top

ヘアカラーをする前はパッチテストが必須!手順や注意点を解説

ヘアカラーを行う前にはパッチテストが欠かせません。なぜなら、ヘアカラー剤に含まれている成分がアレルギーの原因となる可能性があるからです。事前にパッチテストを行わないと、アレルギーによって重大な肌トラブルにつながってしまう恐れがあります。

この記事では、ヘアカラーをする前にパッチテストを行うべき理由から、パッチテストのやり方や注意点まで詳しく解説していきます。アレルギーが出てしまった場合の対処法や、アレルギーがあっても染められるヘアカラー方法についても紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

パッチテスト(皮膚アレルギー試験)って何?

ヘアカラーを行う際のパッチテストは、ヘアカラーを使用することでかぶれなどのアレルギー症状が起こるかを調べる方法のことです。

アレルギー性のかぶれの症状が起こると、程度にもよりますが、翌日以降も皮膚にかゆみを感じたり、赤く腫れてしまったりします。いきなり髪を染めて大きな肌トラブルにつながると大変なので、事前にパッチテストを行って、アレルギー症状が発生するかどうかをチェックします。

パッチテストを行う理由

先ほども解説したように、パッチテストはアレルギー症状が発生するかを確認するためのもので、皮膚の重大なトラブルを避けるためには欠かせません。

初めてヘアカラーをする際にはパッチテストを行う人も多いですが、2回目以降は省略してしまう人も少なくありません。特に、1回目と同じヘアカラー剤を使用するときは、「前回使って大丈夫だったから今回も平気」と思ってしまう方もいるでしょう。

しかし、アレルギーは突然発症するもので、以前問題なかったから今回も問題がないとは限りません。ヘアカラーをする際には、毎回パッチテストを行うようにしましょう。

ヘアカラーが原因で起こりうるアレルギー反応

ヘアカラーが原因で起こりうるアレルギーの代表的な例としては、「ジアミンアレルギー」が挙げられます。これは、多くのヘアカラー剤に含まれている、パラフェニレンジアミンなどのジアミンが含まれる成分が原因で起こるアレルギーのことです。

ジアミンアレルギーの症状には、かゆみやヒリつき、かぶれ、湿疹、赤みなどがあります。特に起こりやすいのは、ヘアカラー剤が接触した部分がかぶれたり湿疹になってしまったりする症状ですが、人によってはさらに重症化するので注意が必要です。

症状が酷い場合は、腫れ、鼻血、動悸、呼吸困難が起きたり、全身に症状が出たりするなど、命に関わるケースもあります。アナフィラキシーショックが起きると命にも関わるため、ヘアカラー前のパッチテストは欠かせません。

ジアミンアレルギーについては、「ジアミンアレルギーでもできる白髪染めとは|原因や対処法を解説」の記事をご参照ください。

パッチテストのやり方

ここからは、一般的なパッチテストのやり方について解説します。ヘアカラーのパッチテストのやり方は、使用するヘアカラー剤の取扱説明書などにも載っているので、詳しい方法は取扱説明書を確認しましょう。美容室で染めてもらう場合は、美容室のスタッフに相談をしてパッチテストの方法を確認しておくと安心です。

正しい手順で行わないと正確な結果が得られないため、手順を守って行うようにしてください。

用意するもの

パッチテストを行う際に用意するものは、下記の通りです。

  • 取扱説明書
  • 使用する予定のヘアカラーの第1剤と第2剤
  • 綿棒
  • ティッシュやコットン
  • ヘアカラー剤を混ぜるための小皿

綿棒やティッシュ・コットンは、自宅にある場合は新しく用意する必要はありません。ヘアカラー剤を混ぜるための小皿は、ヘアカラー剤に容器が付属している場合もあるので、付属していない場合のみ別途用意してください。

STEP1:混合剤を作る

まずはヘアカラーの第1剤と第2剤を取り出して、パッチテストを行うための混合剤を作ります。パッチテストに使用するだけなので、取り出すのは少量のみで問題ありません。混ぜる割合は製品によって異なるため、取扱説明書の指示に従うようにしてください。

適切な割合で取り出した第1剤と第2剤を綿棒で混ぜて、テスト用の混合剤を作っていきます。

STEP2:二の腕の内側に塗って48時間放置する

混合剤が準備できたら、綿棒を使って二の腕の内側に塗ります。このとき、混合剤は10円玉くらいの大きさで薄く塗るようにしましょう。塗った後は自然乾燥させて、手で触れたり布で覆ったりしないように注意しながら48時間経過するのを待ちます。

混合剤を塗った部分が30分経過しても乾かない場合は、塗り過ぎの可能性があります。ティッシュやコットンで余分な混合剤を軽く拭き取って、量を調整するようにしてください。

自然乾燥をしたら48時間放置します。混合剤が流れ落ちてしまうので、パッチテスト中は入浴やシャワーを控えましょう。どうしてもシャワーに入りたい場合は、混合剤を塗っている部分を濡らさないように注意してください。絆創膏やシールを貼るのも基本的に禁止です。

STEP3:30分後・48時間後に確認する

パッチテストを開始したら、30分程度待ってから塗った部分の様子を見ます。このとき、混合剤を塗った部分に反応がなければ特に問題はありません。

かゆみを感じたり赤く腫れたりするような異常がある場合は、アレルギー反応を起こしている状態なので、その時点で綺麗に洗い流すようにしてください。ヘアカラーの使用も中止する必要があるでしょう。

パッチテストを行った部位は、48時間後にも確認します。48時間経過しても反応がなければ、ヘアカラーを行いましょう。48時間経過する前に異常を感じたら、すぐにパッチテストを中止して綺麗に洗い流すようにしてください。症状が重い場合や長く続く場合は皮膚科を受診しましょう。

2回確認する理由

パッチテストでは、30分後・48時間後にアレルギー反応の有無を確認しますが、2回確認するのには意味があります。アレルギーは大きく分類すると即時型と遅延型の2種類が存在しており、それぞれで発症のタイミングが異なります。

即時型 数分~2時間程度の短い時間でアレルギー反応が出る
遅延型 24時間~48時間程度経過してからアレルギー反応が出る

このように、アレルギーの種類によって症状の出方が異なるため、それぞれの発症のタイミングに対応できるように2回確認するのです。

特に、アレルギー性皮膚炎は接触性皮膚炎よりも時間が経過してから症状が出る傾向があります。面倒に感じても、必ず48時間後のアレルギー反応を確認するようにしてください。

パッチテストを行う際の注意点

先ほども少し解説しましたが、パッチテスト中に混合剤を塗った部分に絆創膏やシールを貼るのは避けてください。混合剤が衣服に付くのを避けたい、混合剤が落ちないようにしたいなどの理由で覆ってしまいたいと思う方もいるでしょう。

しかし、ヘアカラーのパッチテストは、揮発性の高い成分や刺激性が高いと考えられる成分の検査、即時型反応を検査する場合などに行われる「オープンテスト」を行う必要があります。通気性が重要なので、絆創膏やシールで覆ってしまうと正しい反応が分からなくなってしまうのです。パッチテストを行う際は、密閉をしないように注意してください。

パッチテストでアレルギー反応が出た場合の対処法

パッチテスト中に、かゆみや赤みなどの何らかのアレルギー反応が出てしまった場合は、パッチテストを中止する必要があります。症状が軽度の場合、「少し我慢すれば大丈夫」と思ってしまうかもしれませんが、きちんとテストを行っている部分を洗い流して悪化しないようにしてください。

また、アレルギー反応が出た場合は、基本的にヘアカラーを行うのは避けたほうが良いです。自分でカラーリングをしようと考えてヘアカラー剤を購入した場合などは、「せっかく買ったのにもったいない」と感じるかもしれませんが、絶対に使用しないようにしてください。

アレルギーを発症しやすいヘアカラー時の行動

アレルギーの発症には個人差があるため、必ず発症を防ぐ方法というものは存在しませんが、アレルギーを発症しやすい行動はあります。

特に注意すべきなのが「ヘアカラー剤の洗い残し」です。ヘアカラー剤によるアレルギーが発症しない人でも、必要以上に長い時間ヘアカラー剤が付着したままだとアレルギー反応が出てしまう可能性もあります。

洗い残しは、自分でカラーリングを行う際に特に起こりやすいので、しっかりと洗い流せているかを確認するようにしましょう。また、「美容室でヘアカラーをしたら洗い残しがあった」という事例もあります。ヘアカラーを美容室で行う際には、安心して任せられるところを選ぶようにしてください。

アレルギーがあっても染められるヘアカラーは?

ジアミンは多くのヘアカラー剤に含まれているため、「ジアミンアレルギーがあると髪を染められないのか」と思われるかもしれませんが、ジアミンアレルギーがあってもカラーリングをすることは可能です。

ジアミンアレルギーの方は、ジアミンが含まれていないノンジアミンのヘアカラー剤を選びましょう。ノンジアミンカラーは文字通り、ジアミンなどの酸化染料が含まれていないカラーリング剤のことです。ジアミンアレルギーがあっても染められるので、アレルギーを持っている方はもちろん、将来的にアレルギーにならないか不安に感じている方にもおすすめできます。

しかし、ヘアカラーによって起こるアレルギーのすべての原因がジアミンであるとはいえません。ジアミンアレルギーだと思っていたら本当の原因は別にあったという可能性もあるので、ノンジアミンカラーを使用する際にも必ずパッチテストを行いましょう。

ノンジアミンカラーの種類

ノンジアミンカラーと一言でいっても、いくつかの種類があります。下記では、ノンジアミンカラーの主な種類を5つ解説していくので、ヘアカラー剤を選ぶ際の参考にしてみてください。

ブリーチ 髪から色素を抜く脱色のみを行う方法

そもそも染色をしないのでジアミンを含む染料が入っていない

ヘアマニキュア 髪の表面にカラーを吸着させる方法

通常のヘアカラーと違い、髪の内部まで浸透するわけではない

カラートリートメント 髪の表面にカラーを吸着させる方法
カラーバター エンシェールズというメーカーの商標

カラートリートメントより粘性が高く色素を固定しやすい

ヘナ 植物の色素で髪を染める

ノンジアミンなのは天然のヘナを使用したナチュラルヘナ

このように、それぞれ特徴が異なるので、自分の髪質や元の髪色、染めたい髪色などを考慮しながら自分に合った方法を探してみましょう。どの方法が適しているのか分からない場合は、ノンジアミンカラーに対応している美容室に相談してみてください。

ノンジアミンカラーでのヘアカラーを検討している方は、「ノンジアミンカラーで白髪染めはできる?メリットやデメリットをご紹介」の記事もぜひご覧ください。

ヘアカラーによるアレルギーが不安なら美容室の利用がおすすめ

ヘアカラーはセルフでも行うことができますが、アレルギー反応が不安な方は美容室で行うのがおすすめです。

もちろん、パッチテストをしっかりと行った上でヘアカラーを行えば、セルフでもあまり問題はありません。しかし、セルフのヘアカラーは自分の目で見えない部分が多いので、どうしても洗い残しなどのトラブルが起こりやすいです。美容師はプロなので、染めるのも洗い流すのも丁寧に行ってくれます。

また、ジアミンアレルギーの方やジアミンアレルギーが不安な方は、ノンジアミンカラーに対応している美容室を探すと良いです。ノンジアミンカラーに関する相談にのってくれるだけでなく、自分の髪質や目指している髪色に適したノンジアミンカラーの提案なども行ってくれるので、悩みや不安を解消できるでしょう。

ヘアカラーのパッチテストに関するよくある質問

最後に、ヘアカラーのパッチテストやアレルギーに関するよくある質問をまとめて紹介します。記事を読んでもまだ疑問点が残っているという方は、ぜひ参考にしてみてください。

  • 少しかゆい程度でもヘアカラーは使用しないほうが良い?
  • アレルギーがあってもノンジアミンカラーならセルフで染めても良い?
  • ノンジアミンカラーでも自分の好きな色に染められる?

それぞれ詳しく見ていきましょう。

少しかゆい程度でもヘアカラーは使用しないほうが良い?

少しかゆい程度でも、症状を感じるのであればヘアカラーの使用は避けてください。かゆみを感じるのは、すでに身体が異常な反応をしている状態です。パッチテストの段階では軽い症状でも、髪を染めるために頭全体に使用すると重症になる恐れもあります。

他の製品でもアレルギー反応が出る可能性が高いので、ノンジアミンカラーを検討してみてください。

アレルギーがあってもノンジアミンカラーならセルフで染めても良い?

ジアミンアレルギーがある方でも、ノンジアミンカラーなら髪を染められる可能性は十分にあります。成分をしっかりと確認して、パッチテストを行って問題がなければ染めても良いでしょう。

しかし、ノンジアミンカラーはジアミンが含まれているカラー剤よりも染まりにくいという特徴があり、セルフで綺麗に染めるのは難しいです。セルフでも染めることは可能ですが、ムラなく綺麗に染めたいなら美容室に任せたほうが良いでしょう。

また、美容師にアレルギーがあることを伝えた上で相談すれば、ノンジアミンカラーのさまざまな種類の中から自身に適した方法を提案してもらえるのも、美容室ならではのメリットです。

ノンジアミンカラーでも自分の好きな色に染められる?

ノンジアミンカラーをセルフで行う場合、アッシュやグレーなどの寒色系の色味が少ない、黒髪を明るく染めるのが難しいなどのデメリットがあります。ジアミンが含まれているヘアカラー剤のほうが、色のバリエーションは多いでしょう。

しかし、美容室ではさまざまなカラーリング方法を組み合わせながらヘアカラーを行うことが可能なので、セルフで行うよりもノンジアミンカラーのカラーバリエーションが豊富です。染めたい色がある場合には、美容室に相談してみてください。

アレルギーがあってもできるヘアカラーならhi-z hairにお任せ

ヘアカラーは自分の好きな髪色に染められるという大きなメリットがありますが、パッチテストを行った上で正しい方法でカラーリングをしないとトラブルにつながる恐れもあります。

パッチテストでアレルギー反応が出てしまった、ジアミンアレルギーが発症しないか不安という方は、ノンジアミンカラーがおすすめです。hi-z hairはノンジアミンカラーを複数取り扱っております。カウンセリングも行っているので、ジアミンアレルギーにお悩みの方はぜひhi-z hairへお越しください。

お問い合わせはコンタクトページのフォームか045-532-6226から受付をしております。

Pocket